英国軽空母「インヴィンシブル」 ネットオークションに掛けられる……
本日は「気になるニュース」です。
英海軍の軽空母「インヴィンシブル」がネットオークションに登場

「自家用ジェットが欲しい!」
という願いであれば大金持ちになれば金の力で実現させることができますが「空母が欲しい」というのはちょっとした国の元首にでもならないと、実現出来そうにない夢です。
しかし今、この夢を個人でも実現させることができるチャンスがあるそうです。
イギリス海軍が、所有する軽空母「インヴィンシブル」をネットオークションで競売にかけているのです。競売締切は2011年1月5日なので、買いたいという人は早めに連絡を取った方がいいかもしれません。
(お値段的に見ても、やはり富豪層にしか買えない事に変わりはありませんけどね……汗)
(競売物件についてはこちら↓)
■Disposal Services Authority - Sale by Tender - HMS Invincible
売りに出ているのはイギリス海軍が所有する軽空母「インヴィンシブル」。
1973年起工、1980年竣工なので、今年で完成から丸30年。満載排水量は2万500トン。全長は210m、全幅は36m、最大速力は28ノット。第二次世界大戦でドイツのUボートに苦しめられたイギリスが、対潜能力を持ちつつもヘリの運用だけでは防空性能に不安があるということで計画した軽空母(イギリスでの分類は支援空母)です。
1982年にイギリスとアルゼンチンの間で起こったフォークランド紛争では、退役直前であった空母「ハーミーズ」とともに現地へ向かいました。当時、「インヴィンシブル」はオーストラリアへ228億円(当時のレート)で売却される予定もありましたが、紛争において小型空母と戦闘機とを組み合わせた運用が有効であることがわかり、売却が取りやめになったといういきさつがあります。
その後、近代化改装を受けつつ現役を続けてきましたが、2005年に退役。有事には現役復帰できるよう、再利用可能な長期保管状態であるモスボール処理が行われていましたが、2010年にモスボールの維持期間が終了していました。
※モスボール (Mothball) とは、軍艦等を始めとした兵器を、再使用することを考慮して極力劣化することを防ぐため、開口部を防水加工し保管すること。英語のin mothballs=しまい込むというものが語源になっている。長期に亘って使用予定がなく、人の出入りもないと分かっている場合には、内部に窒素を充填して完全に密閉し、酸化(サビ)を防ぐ処置を併せて行う事もある。
転じて、軍用機等を再使用することを考慮して極力劣化することを防ぎ保管することも指す。
価格は「サイト管理者にご連絡下さい」とのことで不明ですが、「もし買い手がつかなかったらスクラップにする」と関係者が語っているそうなので、ある程度はお安く買えるかもしれません。
もちろん購入するとすればどこかの国だとは思いますが、果たして買い手は現れるのでしょうか……。
とうとう軍用艦まで、ネットで売買されるような時代が来たようですw。
もしこれを個人で買う人がいたとして、どのような運用を考えているのか、ぜひ聞いてみたいですね。
当然「中身」の戦闘機は含まれていませんので、空母の形をした「普通」の船舶という事になりそうです。
間違っても、コレで紛争地域に近寄る事はやめておいた方が良いでしょう。誤射されて撃沈なんて、シャレにもなりませんからね。
