7月より始まった「北高」での就業も、本日無事に任期を終えました。
10月の終わりごろに角川さんが撮影に来ていましたが、混乱を避けるためにこっそりと行われました。
どうやら涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ関連で、何かしらのCMに関係があるようです。
詳細は話せませんが、乞うご期待! ってことでよろしくお願いします。
本題の前に少しだけ触れておきたいことがあります。
2016年秋期アニメも後半に突入しようとしていますが、各制作会社のスケジュール破綻が相次ぎ、散々たる状態に陥っています。
例)
・レガリア→ 3話でスケジュールが破綻し1クール休んで作り直し
・ブレイブウィッチーズ→ 4話が1週飛ぶ
・ろんぐらいだぁず→ 3話が1週弾ける
・オカルティックナイン→ 制作の都合で1話と2話の配信を中止
結論から申し上げますと、やはりブルーレイ・ディスクの売り上げが伸びないからだと思われます。
ブルーレイ・ディスクが売れず、生産すればするほど赤字といった爆死状態の続くスポンサー等が予算を出し渋るため、予算不足でアニメーターや声優さんのお給料が少くなり、食べていけるだけ稼ぐためには相応の本数を制作しないと生計を維持出来ないからだと思います。
原作を扱う出版社やゲーム会社などのスポンサーは、アニメ化によって一時的に売り上げが右肩上がりに伸びますので、これらの予算を主軸に制作されているのが現状です。
原作物アニメが殆どを占めるのは、そういった事情を抱えているからですね。
秋期アニメより5分アニメが一気に増えたのも、スタッフの負担を軽減しつつ、捌く(さばく)本数を増やそうといった狙いなのでしょう。
※たとえ5分でも、1本(1作品)だからです。
また、本数を少なくするデメリットは予算繰りだけではなく、時流(じりゅう)とも言える、いわゆる人気のある原作の「旬」を逃してはならないという部分もあります。
特にスポンサーサイドからすれば、旬の終わった原作をアニメ化しても、マーケティングによる回収の見込み額を高く設定できません。そのしわ寄せも、低予算制作という形でアニメ制作現場へと波及します。
他にも放送枠の確保といった事情もあります。その放送枠をバラエティー番組などに取られてしまうと、放送するための枠を取り返さなければなりません。
低価格な放送料がメリットの深夜放送枠を取り返すのは容易ではなく、早くても1年、下手をすれば数年先までその時間帯での放送が出来なくなります。
制作しても放送出来なければお給料になりませんので、放送枠の確保と維持のために、常時アニメを枠にはめておく必要があるのです。
来年は一体どうなるのでしょうねぇ……。
× × ×
やっと本題です。
と言いましても書くことは少ないです。
上記の理由もあって、見たいアニメが本数の割に少なくなっているのは確かですね。
私が秋季新作アニメで選択したのは、この10作品。(お勧めという意味で)
・ドリフターズ
・終末のイゼッタ
・フリップフラッパーズ
・灼熱の卓球娘
・ブレイブウィッチーズ
・響け!ユーフォニアム2
・夏目友人帳 伍
・文豪ストレイドッグス 二期
・レガリア The Three Sacred Stars
・信長の忍び(5分アニメ)
他にも「Vivid Strike!」や「魔法少女育成計画」、「Lostorage incited WIXOSS 」と「SHOW BY ROCK!!#」など、書き漏れた作品もあるのですが、ベスト10とキリがいいので変更はしません。
他には2クール目の――
・双星の陰陽師
一応3クールまでは確定の――
・アイカツスターズ!
私は戦記ものやロボットもの、ファンタジー系などを好む傾向があり、優先的にそれらを見ます。
日常系は、時間に余裕がある時にしか見ません。
1期を見た場合は2期も続けて見るため、日常系でも上記リストに含まれることがあります。
結局、何を選択するかは人それぞれですが、視聴に迷った時の参考になりましたら幸いです。
今期のお気に入りオープニングは「ドリフターズ」のGospel Of The Throttle 狂奔REMIX ver.です。
© 平野耕太・少年画報社/DRIFTERS製作委員会
ギャグだけかと思いきや、意外とシリアスなオープニングで引き込まれます。曲もいいですね。
© 重野なおき/白泉社・信長の忍び製作委員会
魔法少女同士で生き残りをかけた殺し合いをする作品で、「まどマギ」をより残酷でえげつなくした物語になります。
ただ、1クールで次々と死亡していくキャラを立たせていくのは至難の業ですので、シナリオライターは毎回胃に穴が開く思いで書いていると思われます。
それでも「ねむりん」の回は、短いシーンの中でキャラの魅力を引き出せたと思いました。正直すごいです。
一方、「ルーラ」の回は少々残念でした。「お茶くみ&コピー係の平OL」が、経営方針に関する意見提案書を上司に提出するシーンで、上司に受理されなかった為にバカ呼ばわりをして立ち去ります。
会社や組織の仕組みとそれぞれの部署における社員と従業員の立場と役目などを理解していないと、上手く書けない(処理できない)ものです。
提案の出来る部署で提案の出来る立場にあっても受け取らないのであれば上司が狭量でバカとなりますが、書き手の想像だけで書くと「それはないよ」となり、組織の仕組みを理解しないで意見を通そうとしたルーラの方がバカ※となります。
賢いキャラは書き手以上に賢く動いてくれませんので、扱いは本当に難しいのです。
※なぜ会社は部署が細かく分かれ、部署ごとに管理職が置かれているのかということや、銀河英雄伝説においてラインハルトは姉のアンネローゼを救い出すために昇進を目指したかを考えれば答えは見つかります。
© 2016 遠藤浅蜊・宝島社/まほいく
卓球版「咲 -Saki-」といった印象の作品。
私の中では、今期五指(ベスト5)に入る良作になりそうです。
© 朝野やぐら/集英社・灼熱の卓球娘製作委員会
現在のアニメ制作では、第3話に一旦小さなクライマックスを設けることが多いです。
起承転結の中で8割を占める「承」を延々と見せ続けると盛り上がりに欠けて飽きられるため、「転」とは別の形で物語にメリハリをつける手法がとられています。
最近よく言われる「1話切り」は論外として、一応3話まで見てから切る「3話切り」対策でもあります。
それゆえに1話と3話にエースクラスのライターや演出スタッフを布陣させる事が多いので、今後の視聴の目安にもなります。
特にキャラクターが死亡しやすいのも3話付近が多いですね。イゼッタではモブの皆さんが……。
© 終末のイゼッタ製作委員会
さて、次の就職先を探さないといけませんね……。
短時間勤務のパソコン講師と不定期依頼のシナリオライターでは、私も食べていけませんので。
テーマ:2016年新作アニメ
ジャンル:アニメ・コミック
