秋アニメも半ばまで放送が終わり、1クールアニメはこれから折り返しに入ろうとしておりますが、今更ながら夏アニメのランキングを書いていこうと思います。
なおこの記事は、都合により少しずつ加筆修正が加えられていく方式をとっています。
1~2週間後には記事のボリュームも増え、感想等の内容も多少変化しているかもしれません。予めご了承ください。
●2015年夏アニメランキング
※あくまでも個人の好みと主観によるランキングです。
■1位~5位
・オーバーロード
意外と人を選ぶ作品のように思われます。波長が合うかどうかが評価の分かれ目になりそうですね。
MMORPGといったオンラインゲーム経験者であれば、十分に楽しめる作品だと思います。
些か主人公がチート過ぎるように思えますが、この作品に限っては強さこそ必須でしょう。
久しぶりに毎週ワクワクと心踊らされた作品でした。
※読みにくいのでコメント消去推奨
・GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
貧乏で原作を買えない私にしては非常に珍しく、コミックは7巻までを所持しており、原作を読んだ状態からの視聴となった作品です。
原作はコミック以外にも、Web版が定期的に先行公開されております。
http://www.alphapolis.co.jp/manga/viewOpening/138000030/
(2015年11月現在・50話まで公開。アニメ1期は28話あたりまで)
原作には結構エロ描写もあり、淡い期待をした人も多かったのではないでしょうか?
流石に露骨な描写は無理でしたが……その辺りはほどほどに上手く処理されたと思います。
私は銃器やリアル系ロボが多数登場する作品のシナリオを過去に書いていますが、正直なところミリタリーの知識は皆無ですので、毎回資料に埋もれながら執筆したものです。
そのため、自衛隊という組織や装備などのマニアックな部分は完全にスルーして見ていました。
それでも面白いと感じる魅力をこの作品は持っています。
・干物妹!うまるちゃん
・監獄学園 プリズンスクール
・城下町のダンデライオン
■6位~10位
・ガッチャマン クラウズ インサイト
・Charlotte
・のんのんびより りぴーと
・モンスター娘のいる日常
・赤髪の白雪姫
■11位~16位
・戦姫絶唱シンフォギアGX
・Classroom☆Crisis
・六花の勇者
・空戦魔導士候補生の教官
このアニメは何と申しますか……
旧国際映画社が解散せずに残っていたら、このような作品になっていたのでは? ――と、思わせるような独特の雰囲気を醸し出している作品でした。
キャラクターは現代風で非常に可愛いく、デジタル化によって比較的安定した作画を誇っていますが、戦闘シ-ンにおける動きの不自然さと劇中に登場するメカのダサさは、低予算だから仕方がないと割り切れないシコリを残しました。
OPは最初違和感をおぼえますが、何度か聞いていると癖になりそうです。
剣で斬りつけるといきなり爆散するこの動きは、作中でもデフォルトでした。
・ケイオスドラゴン
キャラクター原案に虚淵玄(Fate/Zero)、奈須きのこ(月姫、Fate/stay night)、しまどりる(本作メインイラストレーター)、紅玉いづき(光の4戦士 -FF外伝-)、成田良悟(デュラララ!!)など、錚々たるスタッフを配した期待の作品でしたが、星海社の社風ともいうべき『他と異なる作品』を求めた事で、監督を含めたスタッフの起用に冒険を求めてしまった為、物語の流れは局所的で広がりは少なく、キャラクターだけがやたらと死んだ印象に仕上がってしまいました。
キャラが立つ前にどんどん死んでしまう為、命が非常に軽く思えたのが残念です。
監督の松根マサト氏は、ゲームのOPやPVなどを多数手掛けられた映像畑出身の方ですので、映像は流石と申しますか非常に綺麗で見どころも多いのですが、アニメ制作は演出や映像監督しか経験がなく、今作が初の監督作品でした。
松根氏や奈須氏など、スタッフの一部は原作の星海社と繋がりが深く、紹介制でスタッフをかき集めた身内アニメとも言えそうです。
(キャラ原案の紅玉いづきさんも、小説を星海社から出版されています。タイトル「サエズリ図書館のワルツさん」)
あくまでも主観ですが、このアニメで一番見せたかったのは1話で真シロを刺すシーンだと思いました。
これを起点に物語を膨らませ、生まれたのが「一殺多生」という契約システム。
ウルリーカがお気に入りキャラだったのですが、このアニメで生き残るのは難しかったようです……。
ロー・チェンファ許すまじ!
オープニングも好きですが、エンディングはもっと好きですね。
何気に本作で最後まで生き残るのはこの3人なのかも知れません。歴史の生き証人として。
・実は私は
■見終わっていないアニメ(途中まで視聴)
・GANGSTA
見終わっていないアニメですので感想は控える予定でしたが、感じたことを少し描かせて頂きます。
下記掲載のPVをご覧頂けると分かりますが、絵柄は非常にかっこよくてお洒落です。
ただ、やはり原作者が女性という事もあってか、男性の描く男のかっこよさとは少し違います。
本作の男のかっこよさを一言で表しますと、2000年に放送されました「幻想魔伝 最遊記」と雰囲気が似ています。
女性の求めるかっこ良さの多くは、 最遊記の玄奘三蔵や本作のウォリックのような、くわえ煙草の似合う不良系が好まれる傾向があり、男性の求めるかっこ良さとは以って非なるものな(似てるけど違う)気がしました。視聴が止まってるのもその違和感故です。
あと、少年描写に情熱を燃やすのも女性作者特有の傾向ですね。
最後に、娼婦役の能登さんにエロシーンで喘がせた(第1話)アニメスタッフは、実にGJだとと思いました。
(↑褒めるところはそこなのか!?)
・がっこうぐらし!
・ゴッドイーター
・それが声優!
・アイドルマスター シンデレラガールズ 2nd SEASON
デュラララ!!×2 転は続きがあるので今回はランキングに加えていません。
■総評
今年の夏アニメは、いいスタッフ、いい声優さんが集まったのにも関わらず、空回りに終わった作品がいくつか見受けられました。
結論から申し上げますと、そろそろ原作選定基準の変更を迫られている時期のように思われます。
文筆業に携わりながらも、中々上手くお伝えすること叶いませんが……可愛い女の子による癒しと、血肉が飛び交うグロとミリタリーさえ出しておけば、オタク層は食いつくんだろ? といった部分が、今まで以上に透けて見えて来ています。
実際、今まではそれで良かったのかもしれませんが、視聴者(アニメファン)は飽きてきているように思われます。
年間100本以上のアニメ作品が世に送り出され、作画の悪さはディスクで修正すればいいといった現場の悪癖が横行する『質より量の物量作戦』に、視聴する側も辟易しているのではないでしょうか。
(現在はそれすらも販促に利用されています。他には温泉回などの湯煙増し増しやら白色光線などの規制もそうです。必ず温泉回があるのは規制解除を販促に使えるからですね)
数字も根拠もない、あくまでも主観ですので憶測もいいところですが、「ケイオスドラゴン」や「空戦魔導士候補生の教官」のランクが下の方にあるのは、悲惨なシチュエーションやキャラクターは可愛いさだけではなく、もっと質の高い何かを、今のアニメファンは求めているように思えます。
私がオタクを自称していた80年代は、非常にやさしい時代でしたので、つまらない作品(失礼)であっても辛辣な評価はされなかったように思えます。
もちろんインターネットも普及されていませんので、感想などはアニメ雑誌の投稿欄や、アニメショップのロビーなどで、セル画の交換時に語り合うといったオープンなものでした。
(そう考えますと、昔のアニメファンは実に社交的だったと言えます)
結果論にすぎませんが、あれから25年経っても本質は何も変わっておらず、作画は良くなりましたが舞台設定やキャラクターも似たり寄ったりで、秋アニメの「学戦都市アスタリスク」と「落第騎士の英雄譚」のように、物語の初期展開やキャラクターなどが被っている作品※も散見しています。
(※共通点=ヒロインが王族の火属性で主人公は刀使いの学園物。初対面で着替えを覗いてしまう。更に強キャラに、おさげの眼鏡っ娘もいて○○という名の大会で優勝しなければならないなど)
今のアニメファンは似た作品という名の塩水を飲まされ続け、渇きを訴えているのです……。
